11.-Original
完成作品のトーナルコントラストを適切なレベルやタイプに調節するのにフォトグラファーたちは苦戦します。インパクトのある作品に仕上げるために、コントラストを調節するスライダをかなり上げる場合がありますが、影やハイライトによって写真の大事な部分が隠れてしまうなんてことも。見せたい部分が暗すぎたり明るすぎたりすると被写体に目が行かず、嘘っぽく見えてしまいます。

影やハイライトの問題もなくインパクトあるイメージに仕上げるためには、トーンカーブのツールを使ってトーンの修正を慎重に行います。コントラストのスライダーは、極端なトーナル調節しかできません。トーンカーブは、それぞれのトーナルバリューを区別し、写真の中の深度と立体要素を強調してくれます。

メインとなる被写体の露出がちょうど良くて、少しだけ改善が必要な画像であれば、線の真ん中のカーブを少しだけ動かしましょう。ミッドトーンの真上と真下それぞれのグレーな部分の間に大きな差を付けるだけで、だいぶインパクトのある画像に仕上がります。明るいトーンと暗いトーンは、少しの変化でも十分な結果が出せます。

二点の間のカープの傾きによってインパクトが大体決まります。カーブが急なほど最も暗いトーンと最も明るいトーンがただの暗すぎる影や明るすぎるハイライトになってしまう可能性があります。

b.-Shadow-curve

例えば、ダーククレイの部分からミディアムグレイの部分を引き出したい場合などは、適したトーナル領域のコントラスト調整が必要です。Photoshopのトーンカーブのウィンドーが開いた状態であれば、カーソルで画像をクリックした部分のトーンがどのカーブラインと連携しているかが見れます。これによって必要なトーナル領域だけにコントラストを与え、極端なトーンも画像の大事な部分として残したままにできます。

a.-mid-tone-Curve
最も明るいトーンと暗いトーンが細かい調節に影響されないためには、抑制ポイントが必要です。影のエリアカーブがハイライトを明るくしすぎてしまった場合は、新しいコントロールポイントを作ってラインを少しだけ下に引っ張ってみてください。均等ではないカーブはあまり良くないので、調節はほどほどに。

combi-HD-2

被写体をもっと際立たせるためには、グローバルコントラストを大きく下げることが必要です。あとは、分離が必要なトーンカーブにインパクトを与えるためにカーブを少し調整する必要があります。

コントラストを追加した時だけでインパクトを持たせられるわけではなく、必要なトーナルエリアにコントラストを追加することが実現できます。ハイライトをただ明るくしたり、影を暗くするだけでは大概出来ません。

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Damienは写真尽くしの日々を送る Amateur Photographer誌の元エディター。撮影以外の時間は、www.dpreview.comをはじめとするウェブサイトやAP 誌、British Journal of Photography誌等の雑誌向けに最新のカメラやレンズに関する記事を執筆したり、商品試用テストを行う。また、新商品や従来の器材の最善の利用法、一段上の写真に仕上げるノウハウを写真家に伝授するなど後進の指導にもあたる。情熱を傾けているのはストリート・フォトグラフィーだが、ジャンルを問わず写真をこよなく愛する。英国に拠点を置き、ロンドンや全国で定期的にワークショップを開催。